ブログ - ハーモニー通信

食べ物による事故に気を付けましょう

2020年1月21日 火曜日

 

皆さんこんにちは。

犬や猫は人の食べ物を食べた事が原因で下痢や嘔吐など体調を崩す事もある事はご存知ですか?

食べさせるつもりがなくても、いたずらで口にする、こっそり盗み食いをすることもあります。

そこで、今日は思わぬ事故を起こすが可能性のある食べ物についてのお話です。 

特に危険なもの!

食物 原因物質 症状 症状が出るまでの時間 状態
ネギ類 ・玉ネギ ・長ネギ ・ニンニク・ニラ ・ラッキョウ など 有機チオ 硫酸化合物 ・ハインツ小体 形成 ・溶血性貧血 ・血色素尿症 数日後に貧血症状

・犬では体重1㎏あたり5~10グラムの生の玉ネギを連続的に摂取することで毒性が現れます。

・熱処理しても毒性が残ります。

チョコレート カカオ ココア コーヒー 様々な茶葉 ガラナ コーラ 栄養ドリンク剤 など メチル キサンチン酸 (テオブロミン) (テオフィリン) (カフェイン) ・嘔吐、下痢 ・動悸、興奮、失禁 ・頻脈、心毒性、けいれん (最悪の場合、死に至ります) 摂取後4~15時間

・テオブロミンとして体重1㎏あたり100㎎で毒性が現れるとされていますが、個体差が大きいのでもっと少なくても中毒を起こすこともあります。

・カフェインは体重1㎏あたり150㎎で致死的になることも ・苦みの強いビターチョコほどテオブロミンを多く含みます。

 

大量に食べると危険なもの!

食物 原因物質 症状 症状が出るまでの時間 状態

キシリトール

・ガム

・菓子

・人用歯磨き粉

・一部の野菜

(プラム・イチゴ・カリフラワー・ラズベリー・ナス・レタスなど

キシリトール

・嘔吐、下痢

・沈うつ、衰弱、けいれん、低血糖

摂取後1時間前後

空腹時に摂取すると影響が大きい

・100㎎/㎏で中毒症状がおらわれる可能性

ブドウ

レーズ

明らかな原因物質は未特定

・嘔吐

・高窒素血症、高カルシウム血症、高リン血症、急性腎不全

・尿細管変性、尿細管壊死

摂取後5~6時間で嘔吐が、数日後に腎不全がみられる

症状を引き起こす摂取量は明らかになっていない。

 

生の魚介類、甲殻類

チアミナーゼ

(ビタミンB1分解酵素)

・嘔吐、下痢消化不良

・ビタミンB1欠乏症

長期間、大量に摂取した場合に問題になる

チアミナーゼは酵素なので熱で分解され失活する。

as vol.29 No.7 2017 p.72-73 より抜粋

人の食べ物以外でも

・植物(チューリップ、ユリ、シクラメン等の球根)

・化合物(農薬、殺虫剤など)

・人の医薬品(特に鎮痛薬に含まれるアセトフェノンは犬猫に腎障害を起こす)

などに気をつけてください。

食べ物以外でも

・焼き鳥の串

・トウモロコシの芯

・骨付き肉の太い骨

などは、誤食によって消化管に詰まりますので十分注意して下さい。

近年は飼育環境の変化とともに誤食の原因も多様化、複雑化し、いつどこで犬や猫の誤食事故が起きても不思議ではありません。

特に、幼犬、幼猫や好奇心が旺盛でなんでも口にするこは要注意です。 

口にしてはいけないものは、ペットの手(口??)のと届かないところに保管しましょう。

  それでも、事故がおきてしまった場合は

「いつ」「何を」「どれくらいの量」

食べたかのメモを持参して動物病院を受診しましょう。